vendredi, novembre 18, 2005

「怪しいものではありませんね?」[Hitoshi Oba]

 近所の郵便局に出かける。ネットの古本屋で注文した本の代金を支払うためである。窓口に用紙を提出したのはよかったのだが、窓口のおばさんが
「怪しいものではありませんね」
 はぁ? 昼間からサンダルでブラブラ歩いている当方、確かに真っ当な勤め人には見えないかもしれないが、怪しいといわれるほどかしらん。大体、怪しいと思う奴本人に「あなたは怪しい奴ですか」なんて聞くか?
 考えること15秒、ようやっと事情がわかった。この頃話題の「ネット詐欺」のことをいっているらしいのだ。そういわれれば不肖私、怪しくは見えないかもしれないが、いい加減なエロ・サイトかなんかから料金を請求されてしまうような間抜けオヤヂには充分見える自信がある。
 窓口のおばさんはそんなことまで心配してくれたのね。ありがとう、おばさん。いや、お姉さん。これももしかしたら「郵政改革」? 違うか。
 ご存じの方も多いと思うけれど、ネットの古本屋というのは「日本の古本屋」というサイト。全国の古本屋さんが自店の在庫を表示していて、著者名、タイトル、キーワードなどから欲しい本を探せるスグレモノである。値段ももちろん出ているので、同じ商品でも安い方を選ぶなんてこともできる。古本探しといえば一昔前なら誰でもまず東京都千代田区の神保町を考えたと思うけれど、あそこはいろんな分野の専門書店がそろっていて便利な分、値段も強気なことが多い。そんなところでも「日本の古本屋」はありがたい存在である。
 今回注文したのは徳川夢声最後の自伝(多分)、『銭と共に老ひぬ』という本。版元は「新銭社」(!?)というところ。
 不勉強で聞いたこともない出版社なんですけど、何か知っている方がいらっしゃったら教えてください。とにかくタイトルと版元名にひかれての衝動買いに近い。いったいどんな本なのかしら。
 届いたら続報を書きたいと思います。

大場仁史