親指シフターたぁ、おいらのこった。[Minoru Ota]
一個前のみゆきさんの原稿に思わず反応してしまった太田であります。なんとなれば、我こそ、かつては親指シフターとして数多くの人間を「かな入力派」へと改宗させた者なれば也。……でも、いまはローマ字入力派ですが。
言わずもがなのことではありますが、かな入力には2通りある。JISかな入力と親指シフト入力(いまはNICOLAと言うようですが)だ。
JISかな入力とは、いままさにあなたのパソコンのキーボードのキートップに刻印されているかなを打ってそのまま入力する方法。ただし、これだと、キーボードの最上段(ファンクションキーなどは除く)を含めた4段もの広範囲を指があっちこっちせわしなく動きまわることになるので、かなり疲れるのである。
ところが、親指シフト入力の場合、ひとつのキーに二つのかな文字が割り当てられるので、入力には3段あればいい。つまり、指の動く範囲が狭くなるので、疲れず、しかも速いというわけだ。では、一つのキーに割り当てられた2文字をどうやって打ち分けるのか。それが、ちょうど親指が自然にあたる位置に配置された、左親指用と右親指用の2つの親指シフトキーだ。この親指シフトキーと、かなキーを同時に押したりなどすることで、入力する文字をコントロールするのだ。説明が長くなるのでここらへんでやめるが、濁音や半濁音もこの親指シフトキーとの組み合わせで入力する。
そんなふうに、親指シフト入力には約束事が多いので、それなりの練習が必要となるが、習熟すると、速いわ速いわ。
僕がなぜ親指シフターであったかというと、話は1985年にさかのぼる。この年、初めて10万円を切るワープロが発売されたのだ。富士通のOASYS LITE S(オアシス・ライトS)である。新しもの好きだからというだけでなく、若いくせに異常な肩凝り男だった僕は、原稿書き用に即座に購入した。そしてこのオアシスのキーボード配列こそが親指シフト配列だったのだ。つまり、親指シフト配列とは富士通のオリジナルの技術なのである。
ディスプレイがわずか8文字のみという代物だったが、肩凝りは軽減されるわ、原稿は劇的に速くかけるようになるわで、僕のキーボード人生の幕はそうやって幸せに切って落とされたのであった。
初めて買ったパソコンが当時人気のNECのPC9000シリーズではなく、富士通のFM16βだったのも、親指シフト配列のキーボードゆえである(これは家の押し入れの中にまだ2台も残っている)。
時代はMacへ変わっても、僕はアスキーから発売されていたMac用の親指シフトキー配列のキーボードを購入して、親指シフトキー配列への変わらぬ愛を貫き続けたのだった。
ところが10年ほど前のことだった。ついに愛用のMac用親指シフトキーボードが壊れてしまったのだ。そのころ、このキーボードの開発・販売はアスキーからリュウドという企業に移っていた。だが、値段がすごかった。確か5万円近くしたのではなかったか。あいにく、仕事が減っていた時期で、キーボードに5万円は出せないと、僕は泣く泣くアップル純正のキーボードを引っ張り出し、10年余の親指シフト人生に別れを告げたのであった。
いまでも原稿を書くなら親指シフト入力がベストだと確信する。が、いかんせん、リュウドからの販売もとうに終わり、現在ではMacにつながる親指シフトのキーボードが存在しないのだ。
しかたありません。ローマ字入力でも、まずは頭の中で原稿を書けば言霊君はやって来る。そうなのだ。言霊とは日本語に宿るものならず。言霊とは心に降り来たりて言葉を生むものなり。キーボードは関係ない。──と思わないと、やってけねえ!! と、なんか、みのもんたみたいな口調になってしまった。言霊、抜けてるね……。


1 Comments:
太田さんっ。こちらをご覧くだされ。
http://www.vshopu.com/f_FMVKB231/index.html
> USB接続のキーボードでもあるため、
> Mac OS X対応ドライバーソフト「O-
> yayubiDriver 」(フリーウェア)を利
> 用すれば、Mac OS Xでも親指シフト入
> 力ができます。
どうです!!
っていうか私これ、衝動買いしちゃったんですうぅぅ。
でも、MacBookにつなげても、やっぱり無理みたい……(お金もないのにおバカ〜)。
お貸し、あるいは転売いたしましょうか?
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