jeudi, janvier 25, 2007

日本語で遊ぼ [Miyuki]

 昨日のことであるが、借りてきた本に「ローマ字入力は日本語を滅ぼす」とあった一節がとても気になった。
 パソコンやワープロを使用する人々の8割がローマ字入力だというのに、どういうことでしょう。
 読み進むと、機械で文字を打ち込む場合、このように(eg. Ko-no-yo-u-ni)ローマ字で入力することによって、日本語の言霊が抜けて、ことばの力がなくなってしまうという主旨である。
 なるほど。
 「くるしい」と4度キーボードにふれて「くるしい」と出てくるのと「kurushii」と8回も打つのでは、何かが決定的に違う、というのは感覚的にわからないでもない。
 その空虚感には何となく気がついて、一昨年くらいに「原稿は手書きで、清書はパソコンで」というのを試みていたのだが、実際には面倒で定着しなかった。
 ならば、機械を使うのは同じでも、かな入力で言霊の力を呼びさます手があったか。
(あ、音声入力の人は全部読み飛ばしてけっこうです。わたし、紙と文字が大好きなもので)

 「かな入力」で調べてみたら、ドンピシャわたし好みの、「超弩級マイナーかつテンション高くかつマニアック」な雰囲気のサイトがいくつもあるではないか。みんな「日本語がそのまま打てる歓び」だとか「ローマ字入力より打つ数がだんぜん少ないので、疲れない」だとか、異口同音にかな入力を絶賛しているぞ。
 で、入力形式にも数種類あって、その中でもどうやら「親指シフト」というものが、”指先から日本語があふれだす感覚を味わえる”、白眉らしい。
 そうなんだーすばらしい〜(ウットリ)。
 共感性が異常に強いわたしは、人の状況に音叉のごとく反応してしまうことが多々あるわけだが、今回も即「かな入力熱」に感染したのだった。

 こんなにすばらしい(らしい)のに、なぜ誰もかな入力にしないのか。
 そうですね、パソコンいじるような人はたいがい外国語も多少は使わざるを得ず、ひとつの入力方式に統一したほうが便利だとか、みんなローマ字入力だしとか、まぁそんな理由なんでしょうか。
 かくいうわたしも、学生時代、「2週間でブラインドタッチをマスターできます」というスクールに通ったら、本当に2週間でできるように(もちろんローマ字入力で)なって以来、そのままの環境で打ち続けている。
 でも、そんなにいいなら、「かな入力」なるものに変えてみたいですぅ〜。

 と、タイトルにかな入力で「日本語で遊ぼ」と打とうとしたら、それだけで3分以上かかってしまった。
 だって、かなキーって、あいうえお順じゃないし、位置全然知らないし、濁点の打ち方からしてわからないし。
 なのであっさりあきらめて、本文はローマ字入力。
 この文章にコトダマを感じない皆さま、あなたは正しい。これは、ローマ字にタマを抜かれた日本語なのだ。

 さて、「ちょっと不便」なのがツボゆえか、非主流指向に年々磨きがかかり、PCはウインドウズからマック(あ、太田さんスミマセン)に変え、車はオートマが壊れたのを機にマニュアルを買い(といってもスポーツカーとかじゃなくて単なる国産小型車で。探すの苦労しました〜)、電気釜はリサイクルに出して羽釜を使い、寝る前には湯たんぽにお湯を入れ、ケトルは電気ケトルから土瓶に戻したわたし。
 果たして親指シフトを導入できるのでしょうか。
 それって、新幹線があるのに飛脚を雇うようなものかもしれないけど。

水流薗みゆき