魂のラジオ
なんだか大仰なタイトルであるが、オーバのブログの原稿がなぜしばしば遅れるか、という言い訳をさせていただきます。
太田師匠は「大場多忙のため」などと書いてくださっているが、なに、駆け出しのフリー編集者がそんなにいつも忙しいわけがない。秘密は一応大場の担当日とされている「火曜日」にあったのだ。
実はいい年をして、いまだに深夜放送を愛好している。音楽中心のFMとか隠居御用達らしい「ラジオ深夜便」ではなくて、昔ながらのパーソナリティー中心の深夜放送。皆様方も受験生時代などにはよく聞かれていたのではなかったかと思う。
で、現在オーバが圧倒的に愛聴しているのがTBSラジオの「JUNK」、とくに月曜深夜(火曜日午前1~3時)の『伊集院光の深夜の馬鹿力』と、火曜深夜(水曜日午前1~3時)の『爆笑問題カウボーイ』。ことに伊集院の番組はまさに渾身の番組と感じられ、毎週その時間になるとラジオの前に正座してただただ聴き入るのであった。
テレビはあまり見ないのでうかつなことは書けないのだが、同媒体における伊集院の役割は、物知りタレント、バラエティー番組要員としてのランクは「中の上」か「上の下」といったところではないだろうか。だが、「誰もがいい人でなければならない」現在のテレビ界では、伊集院の真骨頂など発揮すべくもないと思われる。
それが『深夜の馬鹿力』ではまるで別人なのである。各コーナーも傑作が多いのだが(とくに「ワタナベ校長の平成ハレンチ学園」など)、とにかく冒頭のトークが飛ばすこと飛ばすこと、時に30分以上にわたることもあるのだが、テレビでは禁じられていた「いけないこと」を炸裂させながらのマシンガントークはすごいです。伊集院はパソコンオタク、ゲームオタク、野球オタクでもあるので意味がわからないこともままあるのだが、それでも現在のある種の一人しゃべり芸(曖昧な表現で申し訳ないけど、適当な言葉が見つからないので。スタンダップとでもいうのかな)では断然トップ、天才だなあとつくづく思うこと、しばしばである。もちろんそういう芸だから、多少の出来不出来がたまにあるのはしかたない。
深夜のラジオだから伊集院の全ギャラに占める割合など考えたら微々たるものだと思うのだけれど、彼が自身の芸能活動で一番重視しているのはこの番組だと確信している。
『爆笑問題カウボーイ』もそういう意味で冒頭の太田のトークの暴走が面白いのだが、やはりテレビ界で与えられている立場の違いから、伊集院ほどの衝撃力は持ち得ないのだと思う。
ところで最近知ったのだが、伊集院はもともと落語家を目指していて、三遊亭楽太郎門下、三遊亭楽大(らくだい)を名乗っていたとのこと。そう言われれば、彼のしゃべりはまさに落語のそれ、もしくはそれをデフォルメしたものである。それなりの有望株であったのになぜ落語家を止めたかというと、二つ目時代に同年齢のころの立川談志のテープを聞いて断念した、というのだが、どうなんだろう。ちなみにこれはオーバが調べ物などで重宝しているネット上のフリーの百科事典「ウィキペディア」から取りました。この百科事典、有志が「勝手に」編集しているらしいので、時々変な項目が妙に詳しかったりして、勉強になることも時々あります。
以上、オーバが月曜から火曜にかけて忙しい理由である。言い訳になってないですか……。じゃ、おまけの情報。『爆笑問題カウボーイ』のあとの「JUNK2」、わりと最近始まった『波多陽区の朝までテキーラ』(水曜午前3~4時)は予想してたよりずっと面白いです。あと、伊集院は同じTBSラジオで日曜午後1時から5時までの『日曜日の秘密基地』という番組も持ってます。ここでの彼のキャラクターは、テレビの彼にちょびと本音混ぜてみました、といった程度かな。二日酔いで倒れている時など、よく聞いています。この番組も相当力が入っていて、本当にラジオを大事にしているのだなと思う。逆に言えば、今のテレビのバラエティーなんかがいかにつまらないか、ということにもなるんでしょうね。
それにしても四捨五入すれば(しなくてももうすぐ)もう五十歳というのに、こういうものを喜んで聞いてるって、やっぱりおかしいのかしら。朝型のきちんとした人間になりたいとは常々思っているんですけどねえ。もし年齢が今の半分で才能が十倍くらいあったら、ラジオ作家を目指すという道もあったのか……。日暮れて道遠し、トボトボと退場いたします。
大場仁史


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