mercredi, mars 01, 2006

オケツの話[Izumi Shoji]

 個人的な趣味だが、荒川静香の顔、私は好み。私の好きな女の顔の典型だ。クールビューティというか、キツイ顔、男顔の女性が好き。アイソがない、笑っても冷めた印象を与えるくらいのそっけない顔が好みだ。L編集部のKさん、その男前なルックスも性格もタイプです! 外見とキャラ、交代してほしい。キリッとした目に憧れてアイラインひいてみたりするのだが、私がやるとどうも暑苦しくていけません。

 そんなことはいいのだけれど、オーバさんが元気がないのはよくないですね。ブログ読んで、「そういえば私も最近うつっぽい」と口走ったら、夫と娘に鼻で笑われた。「あり得ない! ゴキゲンな鬱もあったもんだ」だって。ハイそうです。今日の私のプチうつなんて、雨が降ってるから、くらいのレベル。
 でも、数年前は、私もヤバかった。なにをしても楽しくないし、未来に夢も希望もない。仕事はこなしてたが家ではニコリとも笑わない。そんな時期が1年、いやいや2、3年は続いたかも。今思うと何だったんだろう。若年性更年期障害? 厄年とか? 占星術的には早く訪れた中年の危機、だったらしいが。まあ、あれやこれやでいっとき、心が停滞しまくっていたことがあった。そんな状態を脱し、本来の自分に戻れたキッカケはというと....。私の場合、意外かもしれないが、ハリ治療だ。
 これ書くと、私の痩せぎすも肩こりも、自分の足ダルや目の疲れも、もちろんオーバさんの腰痛も。果ては飼ってる文鳥の老化現象まで「運動不足! 筋肉がないから」と言い切る、“マッスル至上主義”の夫に笑われそうでいやなんだけど。「東洋医学オタク」とかなんとか、ね。でもホントなのだ。ハリで鬱が良くなったのだ。
 書いていいかな。姉、庄司みゆきのパートナーは名鍼灸師。しかも今では珍しい瀉血治療をおこなっている。ご存じですか? 鍼で皮膚に傷をつけ、カッピング器具で悪い血、いわゆるオケツ(すみません、字がでません)を吸引する治療法だ。健康マニアの人気ヘアメイクの方に、「私の美肌と元気の秘密は瀉血です」と数年前聞き、気になっていた。だが姉の夫の治療院はやたら遠く、トライできずにいたのだった。
 それが1年くらい前、打撲で肋骨が痛んだ時があって。とうとう治療をお願いすることとなった。驚きました。ギョエーッと叫ぶほど大量の、しかもドロドロの血が出るではないか。悪いところにたまってるオケツしか取れないらしい。実際、なんでもないところからは全然出ないし、同じ場所でも良くなると途端に出なくなる。姉の夫いわく、肩甲骨の内側あたりにある神経のツボが、私のネックのようだ。
 効果はすぐ出た。肋骨の痛みは即解消。ガンコな肩こりも数回で軽減。しかも.....! 4,5回目くらいの頃か。鬱っぽく、子供に微笑む余裕すらなかった私が。甘ーいココアをいれ、外で友達と遊んでる我が子にニッコリと差し出したのだから驚きだ。娘もビビっていたが、この母親らしい行動は自分でも意外だった。
 この頃を境に趣味を楽しむ余裕も出た。いつもぼんやりした感じだったのが集中力も戻った。人と話すの好き、酔って調子に乗るのも好きな脳天気な自分も戻った、と思う。肩甲骨あたりにスイッチがあったとしか思えない。つるさん、あなたは恩人です!
 しかし、なぜ鍼で鬱まで治ったのか? 血行が滞ってると、脳にも行き渡らないだろうし。そのせいもあるのかも。今度聞いてみよう。

 とはいえ、誰もが瀉血治療できるわけはない。なので、もっと手軽なメソッドを紹介しよう。私が尊敬するアロマの魔術師、宮川明子さんから教えてもらった方法だ。
 宮川理論では、手首は精神状態や頭の働きと深くかかわるらしい。「手首が硬いと鬱になるし、女性はフケる!」のだそうだ。そこで対策。手首を振るのだ。ひたすらブラブラ、少なくとも数分続けよう。するとある瞬間頭がポカンとからっぽになる。さらに続けると、突然ぱーっと幸せな気分になってくる。脳内麻薬状態だ。
 宮川さんは整体師だから、「手首も骨盤も頭蓋骨も、骨格はすべて連動するから、どこかが緩めば頭蓋骨も緩む」などの理論もあるだろう。だが、単純に考えても末端まで血液が巡りだすと、全身の血行がスムーズになる。すると肩こりや首のコリもラクになる。脳にも酸素が行き渡るから、気分がリラックスしても当然だ。
 これ、マジで即効性があります。今鬱っぽい方はもちろん、ちょっと落ち込んだ時、仕事で頭がパツパツになった時などにもぜひぜひ。ホントに効くから、だまされたと思ってお試しを!

庄司いずみ